こんにちは。生涯学習支援カルチャースクール『エデュカーレ』代表の白石です。
今回は幼児教育に関する子どもの指先能力の重要性についての情報を発信していければと思います。
子どもによって、手先が器用な子、不器用な子いると思いますが、この手先の器用さ、つまり手の巧緻性が実は脳の働きに非常にかかわっていることが最近脳科学研究で分かってきています。
不器用だからとあまり手を動かすという活動を子どもの時におろそかにしてしまうと、自分自身でものを考えるという力がなかなか備わらない、ということにもつながってしまいます。
逆に、そういった活動を積極的にしていった子は、早い段階で”自分なり”の考えを持って生活しはじめるので、その後の学校生活やお友だちとの人間関係がスムーズにいく傾向が高いです。
今回は、そんな指先能力について、ある程度掘り下げながらエデュカーレでも実践しているご家庭でもできる遊びを紹介していきたいと思います。
目次
- 1.指先は「第二の脳」。指先を育てることが知性が育つスタートライン
- 2.指先能力が育たないとどんな子が育つ?手の巧緻性が育っていない子の特徴
- 3.エデュカーレで実践している家でもできる指先能力を育てる遊び
- 4.さいごに
1.指先は「第二の脳」。指先を育てることが知性が育つスタートライン
指先は、「指は第二の脳」や「指は外部の脳」と表されることがありますが、これは手、とりわけ指先を動かすと脳が活性化されることからそう評されています。
下の図は、脳神経外科医のワイルダー・ペンフィールドが作った「ペンフィールド・マップ」呼ばれる図です。左側は、感覚を感じる「感覚野」で、右側は動きを指令する「運動野」で、頭と手が大きく描かれています。
(引用元:脳科学辞典|体性感覚皮質)(引用元:脳科学辞典|一次運動野)
この図を見ていただいても、わかる通り、5本の手指と手のひらが占める割合は感覚野では全体の約1/4、運動野は約1/3と非常に大きな部分を占めています。
このことから、脳の機能に関して、手の指先能力が非常に大きな関わりを持っていることがわかるかと思います。
2.指先能力が育たないとどんな子が育つ?手の巧緻性が育っていない子の特徴
子どもを教えていると、ときおりなんでも片手でやろうとして、うまくできない子をみかけます。例えば、紙に鉛筆で文字を書く際に、反対の手で押さえないせいで、うまく文字が書けなかったりといった具合です。
そういった子のもう一方の手は、普段はお母さんの袖を掴んでいる手だったりします。そしてその手の役割をお母さんがやってしまっていることで、依存性や精神的、身体的未熟につながっていたりします。
ひもを穴に通したり、折り紙をしたり、服のボタンをとめたりといったことが、同年代の子に比べて未熟な子は学ぶ力も弱くなりがちです。
第一の脳が発達するためには、第二の脳がまず発達していかないと、自立心や知能の成長につながっていかないので、もし自分の子が片手ばかりを使っているな、という様子が見られたら、助けたい気持ちを抑えて、少し見守ってあげることも大切かと思います。
3.エデュカーレで実践している家でもできる指先能力を育てる遊び
エデュカーレでは、年齢に合わせてさまざまな指先の巧緻性を伸ばす遊びを取り入れています。ご家庭でもできる簡単なものもありますのでぜひお子様と一緒に取り組んでみてください。
<花はじきタワー(3歳~4歳)>
花はじきをどんどん積み上げていくのですが、花びらの部分を互い違いにおかないとなかなか高く積み上げられません。そういった事も子ども自身に発見してもらいつつ、だんだんと慣れてきたら親子でどれだけ高く積めるか競争しようといった形でゲーム性をつけていただくと非常に集中して取り組んでいただけると思います。
<ビーズ通し(5歳)>
ビーズをひもに通すというのは、ビーズを指で固定しながら、もう片方の手指でひもを通すという、両手の連携が必要になりますので手の巧緻性を高めるのに非常に効果的です。
集中力も付きますし、出来上がるとネックレスや腕輪にもなって、子どもも達成感を持ちやすいかと思います。
4.さいごに
いかがだったでしょうか。もちろんこういった手の巧緻性については、基本的に多くの幼児教室、幼稚園、保育園で実践されています。
しかし、なぜやるのかをご家庭で共有できていないケースがよくあるように思います。
幼児の人格形成や知性形成の基本は家庭環境でどのように過ごすかという部分が非常に大きいです。
エデュカーレでは、なぜこういった取り組みをしているのかをご家庭と共有していきながら、お子様の人格形成、知性形成のお手伝いをしていければと考えております。
今後もこういった皆様と共有したい情報を引き続き発信していければと思います。